平成25年4月3日 後見制度支援信託
今日は後見制度支援信託の研修を受けました。
これは親族が成年後見人になっているケースで、いわゆる
使い込みが目立つため、その不正を防止するための制度です。
驚くべきは、本来被後見人の財産を守るべき立場である
後見人(親族がなっているもの)の不正が、裁判所の
調査により判明したものだけで、約2年間で538件、被害総額は
52億6000万円になるのだと(@@)
月単位でみると、毎月24件(2億円)の被害が発生している
ことになります。
おそらくこれらは氷山の一角で、判明してないものも含めると
もっともっと多額になるということですよね・・・。
そこで今後期待されている対応策が今日の研修のテーマの
後見制度支援信託です。
大雑把にいうと、財産が多い方の後見人に親族がつく場合に
必要最低限のお金だけを後見人の手元に残して、あとは
信託銀行に預けて勝手には使えないようにしてしまおう
という制度ですが、高額な財産の調査や信託契約の締結を
一般の方に求めるのはハードルが高いという観点から
最初だけ専門職後見人(弁護士または司法書士)が携わり
信託契約が完了したら親族後見人に財産管理をバトンタッチ
して辞任するという流れです。
昨年2月にスタートしましたが、現在はまだ試験的な運用期間で
東京家裁の管轄では、わずか6件しか信託契約の締結に
至ってないようです。
ただ、今後は今日の研修を受けた人の中で希望する人たちが
候補者として名乗りを挙げるので、本格的に運用が開始され
件数も増えるんじゃないでしょうか!