広島のCS進出という嬉しいトピックの次には悲しいニュースが
飛び込んできました。
いつかはこのときが来ると思いつつ、いや、まだまだやれる
やってくれると信じていた前田智徳選手が今季限りで引退
することになりました・・・。
ここ数年は代打専門でしたが、ここ一番で素晴らしい勝負強さを
発揮していました。
今シーズンも好調なスタートでしたが、デッドボールで腕を
骨折しまい、現在まで長期離脱していました。
残念ながらそのことが引退を決意した大きな要因になっている
のは間違いないでしょう。
勝負事にタラレバは禁物ですが、無事だったら僅差の負け試合を
いくつ拾えたことか。
前田といえばあのイチローが憧れた選手(背番号51は前田の
入団当時の背番号です。)であり、現役の中で私が一番好きな
選手です。
東京に出てきて以降、球場に足を運ぶ際には常に前田の
ユニフォームを着て応援してきました。
前田がベンチにいるときもいないときも。
応援歌の歌詞の「狙い絞って振り抜け」にもあるように
ストライクを悠々見送り、ツーストライクと追い込まれても
動じることなく、狙い球を一撃で仕留める仕事人です。
若い頃(怪我をする前)は足も速くて、当初の応援歌は
「走・攻・守、三拍子揃ったイカした男、もう爆発寸前なのさ
前田のパワー」でしたが、両足のアキレス腱を切ってしまい
思うように走れなくなってからは、本人の意向もあり
今の応援歌に変わりました。
思えば選手生活の大半は怪我との戦いでしたが、シーズンを
通して無事だった(規定打席に達した)年はほとんど打率三割を
キープしているはずです。
厳しいインコースの球を鋭く振り抜いてライトスタンドに放り込む
光景はまさに芸術です。
各球団の投手も一番嫌なバッターのひとりであったと思います。
ほとんど三振しないので、投げるところがないですよね。
若い頃は無口で武骨な感じ(いわゆる一匹狼的な感じ)でしたが
歳をとってからはナインの精神的な支柱となるためにだいぶ
丸くなったように思います。
しかし、誰よりも多く練習して、誰よりも体のケアを入念に
おこなうのはずっと変わらなかったのではないかと思います。
来年からは前田が打席に立つ姿を見れないのかと思うと
切なくて信じられませんが、カープ一筋24年、本当に本当に
お疲れさまでした、ありがとうと言いたいですね。
16年ぶりにAクラスに復帰した次の目標はもちろん1991年
以来の優勝であり、せめてあと1年頑張ってほしいというのが
本音ではありますが。
ここは是が非でもCSを制して日本一になって前田を送り出す
しかありません!!!