今日は司法書士会の相談担当で分野は成年後見でした。
2件の相談を受けましたが、ともに現状抱えている問題点を
改善・解消するために成年後見制度を利用するべきか?
またどういった制度なのか?というものでしたが、もやっと
したものを感じました。
というのは後見制度について詳しく説明すればするほどに
相談者は、利用に対して消極的というか難色を示すというか
いずれにしても「いい制度ですね!すぐに申立を検討します」
とはならないということです・・・。
これは私が社会福祉協議会で後見相談を受けているときにも
しばしば感じることです。
相談者が消極になる一番の要因は、やはり良くも悪くも
本人の財産を好きなようには使えなくなることでしょうか?
例えば、息子が親の資産や年金に頼って生活していたとして
それまで好きなように使っていた親のお金も後見が始まると
勝手はできません。
(まあ、本来それが当たり前なんですが。。。)
あと、悩ましいのは、仮に子供が親の、あるいは夫が妻の
(妻が夫の)後見人になったとして、おそらく本人はこれを
望んでいるだろう!といって何でもかんでもお金をかけて
いいとはいえなくなることです。
本人が望んでいるであろうことでも、お金が絡むものは
無条件には実行できないというのは、特に家族(親族)が
後見人になる場合には、元気だった頃を知っているだけに
「なんでダメなの???」という気持ちが強いでしょう。
本人の権利を守るために後見人になっているのに、本当に
よかれと思っていることでもやってよい(できる)とは限らない・・・。
この制度のもつジレンマですね。