自己破産をする場合でも過払い金を取り戻すことはできます。
例えば7社からの借り入れがあり、そのうち2社があわせて
50万円の過払いになっているものの、他の5社の引き直し
計算後の残額が500万円あり、収入の中から分割での返済を
するのは厳しいので、自己破産の申立てをするといった場合でも
過払い金を取り戻すことができます。
取り戻した過払い金は、自由に使ってもいいわけではありませんが
司法書士や弁護士への破産申立ての依頼料や税金の滞納分
などに充てることは問題ありません。
ただし、多額の過払い金がある場合で、前記のような支払いに
充てたあともかなりの余剰(一応の基準としては20万円)が
ある場合には、管財事件となる可能性があり、管財人の報酬
(事案や裁判所によって金額が異なりますが、概ね20〜50万円)
を支払ってもなお余りがあるようなら各債権者に配当されるので
過払い金を全額自分のために使えるわけではありません。
なお、「自由財産の拡張」という制度を利用することにより
99万円までは手元に残せる場合もあります。