債務整理の目的は生活の再建です。
したがって、最大のメリットは借金の悩みから解放されることです。
司法書士に依頼することにより、まずは月々の返済をストップすることになります。
その後に債務整理を行うわけですが、効果は選択した手続によって違います。
まず、債務整理全般の効果としては、利息制限法に基づく引き直し計算によって元金が大幅に減ることがあります。
また、高い金利で長期間(概ね7年以上)返済をされている方は、過払いになっていて、払い過ぎたお金を取り戻すことができる場合もあります。
以下にそれぞれの債務整理手続のメリットを挙げます。
【任意整理】
原則として元金だけを無利息で分割返済することになりますので、毎月払った分だけ確実に残債務の額が減っていきます。
例えば、今までは1万円返済しても元金は◯千円しか減らなかったというのとは違って、1万円返済すれば1万円減ります。
【個人再生】
債務のうちの一部(総債務額の5分の1、ただし最低100万円)を無利息で、原則3年間の分割で返済します。
ほとんどの方は100万円を3年間で返済する(月額約2万8千円)ことになり、残りの債務の支払いは免除されます。
また、住宅ローンを支払っている方は、一定の条件を満たせば家をそのまま所有することも可能です。
【自己破産】
債務整理の手続の中で最もメリットが大きいのは個人破産かもしれません。
前記の2つの手続と違うのは、残債務の額に関わらず、一切返済をしないという点です。
裁判所に必要書類を提出して、裁判官の審査を受けたうえで、問題がなければ、税金などを除いた全額の支払いが免除されます。
【過払い金返還請求】
過払い金を取り戻すことができれば、司法書士への債務整理の依頼料に充てたり、他の債務がある場合にはその返済に充てたり、生活費に充てたりすることができます。
以上のように手続によって効果は違うものの、共通しているのは、最後には債務がなくなるということです。
しかもそのゴールは確実に見えています。