黒田博樹投手について書きます。
超長文です^^;
黒田は平成8年に逆指名のドラフト2位でカープに入団。
今考えると逆指名というのがすごいですね(@@)
翌年いきなりジャイアンツに勝って華々しくデビューしたものの
思ったほどは活躍できず(6勝9敗)・・・。
同期でドラ1の澤崎の陰に隠れている感じでした。
翌年はまさに2年目のジンクスでたったの1勝。。。
当時の印象としては、ストレートは速いのですが、コントロールが
イマイチというものでした。
3年目も5勝(8敗)にとどまりました。
しかし、それで終わらない、諦めないのが黒田の真骨頂ですね。
もともと高校時代も3年間控え投手で目立っていなかったのが
大学に入って徐々に力をつけていきました。
プロの世界でも5年目に初の二桁勝利(12勝)をあげると
カープの不動のエースにのぼりつめていきました。
コントロールも別人のようによくなり、特にスライダーのキレは
抜群でした!
平成17年に最多勝、平成18年に最優秀防御率とタイトルを
獲得し、カープにいるから地味でしたが、実力的には日本の
エースクラスでした。
しかし、チームは万年5位か6位の暗黒時代で、ひどい時には
シーズン中に2回も12連敗するということもありましたが、5連敗
しても黒田が止めてくれると期待していました^^;
黒田は平成18年にFA権を取得し、国内の他球団が獲得を
狙っていましたが、カープファンの前でカープの選手を相手に
投げる自分が想像できないということで、移籍先としてメジャー
リーグを選択。
しかし、ファンの強い残留願いに応えて、思い留まってくれました。
「君が涙を流すなら君の涙になってやる」という巨大な横断幕と
球場を真っ赤に埋め尽くした15番のプラカードが黒田の心を
動かしたのです。
そして翌年ファンは、気持ちに応えてくれた黒田をこれ以上
引き留めてはいけないと、今度は一転して、メジャーリーグで
頑張れ!そしていつか帰ってきてくれ!と送り出しました。
そんなファンの想いに黒田は涙を流してくれました。
ロサンゼルスドジャースへの移籍が決まり、入団会見の際に
「日本から」ではなく「広島東洋カープからきました黒田です」と
言ってくれたのは嬉しかったですね!
また、今の気持ちを色にしたら?と聞かれて、ドジャースのチーム
カラーである青ではなく、涙ながらに気持ちはずっと赤だと答えた
という裏話をロスに旅行した時に野球好きなガイドのおじさんから
聞きました。
その後のメジャーでの活躍は皆さんのよく知るところですね。
すぐに日本に復帰することはないとしても契約が切れる度に
もしかしたら!?と期待したものです。
ドジャースからヤンキースへ移籍した時には、あぁこれは当分
ないな・・・と思いましたが、活躍が認められての移籍なので
喜ぶことにしました。
しかし、単年契約を結ぶ黒田に、もしかして??という期待も
同時にありました。
そしてオフになると毎年のように動向を気にしていましたが
複数球団が狙っているという記事と、あと1チームに勝てば
メジャーの全球団から勝利という大記録を逃したので、奇跡の
復帰はそれを達成してからかなという諦めムードでした。
他の日本人選手と同様に使えなくなってからかなと。。。
しかし、それでもいいから戻ってきて1年でもいいから広島で
投げてほしいと思っていました。
そんな中、平成26年の暮れにカープへの電撃復帰が決定!!
今でもよく覚えていますが、ちょうど前勤務先の法律事務所の
忘年会で上田(別所温泉)に行っていたときに、亡き父から
「黒田カープに復帰だって。よかったね!」というメールがきて
体が震えました!
この2年間の大活躍も皆さんのよく知るところですね。
個人としての成績だけでなく、精神的な支柱としても、まさに
25年ぶりの優勝の原動力となってくれました。
そして、今日、黒田博樹投手のあらためての引退会見が
おこなわれました。
チームが日本一になれなかった悔しさはあるけど、リーグ優勝も
できたし、充実した野球人生だった。
出来すぎの野球人生で本当にカープでよかった。
と晴れ晴れした表情でした。
このあと新井のFA宣言の記者会見がありますのでという冗談で
会場が爆笑の渦につつまれるなど、本当に出しきったからこその
雰囲気ですよね。
永久欠番についても、聞いた時には鳥肌がたった、素晴らしい
先輩方がいる中で自分の番号がそうなるのは恐縮するが
僕個人というよりは皆さんの15番、この15番を見て、2016年の
優勝を思い出してもらえれば嬉しいと、まさに黒田らしいですね。
将来的な指導者についての質問には明確には言及しなかった
ものの、とりあえずは野球を離れてどういう気持ちになるのか
1年経って本当に野球が好きだと思えば、また投げたいですと
言っているかもしれないし、せっかく日米で野球をできたので
それを活かして還元できるものは還元したいと。
引退後の心境について「夜に寝れなくてもいいんだ、朝起きて
体が痛くてもいいんだと思えるのが、すごく気持ちよくて」という
言葉から、黒田がどれだけの使命感をもって戦ってきたかが
伝わりますね。
本人の苦労を棚にあげて考えれば、まだまだ全然やれると
思うので、残念でもあり、寂しくもありますが、その引き際が
黒田の美学ですからね。
日本に帰ってきてくれただけでも嬉しいのに、しっかりと結果も
残してくれました。
それだけでなく、他の選手に与えた影響や球界その他に与えた
影響は計り知れません!
残念ながら今年は目の前で黒田が投げる試合を見ることは
できませんでしたが、復帰した昨年は、チケットを買った5試合中
3試合が黒田が投げる日だったのは本当に幸運であり貴重です。
しかも2回勝ちましたしね。
昔日本にいた頃はチーム自体が暗黒時代で弱かったことも
ありますが、特に黒田が投げる日は打たなくて(-_-;)
西武ドームやマリンスタジアムで、2対1や1対0で負けた試合を
観に行ったこともありましたが、今となってはいい思い出です^^;
書けばキリがないですね。
ユニフォームを着ての本当の見納めは明日の優勝パレードと
マツダスタジアムでの優勝報告会になります。
残念ながら行くことはできませんが。。。
とにかく今は家族が待つロスに帰ってゆっくり休んでください。
といっても色々な番組の取材や出演依頼もあるのでしょうね。
20年間本当にお疲れさまでした。
カープのために頑張ってくれて、そしてカープを愛してくれて
ありがとう!!